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2021-10-08お知らせ
成立発表会
日本華僑不動産協会が東京で設立
華僑団体の歴史の空白を埋める

家が「狭すぎる」「仮住まい」など、数千年の中国の文明の歴史において、家を表す「うかんむり」の下の空間に人々は深く複雑な感情を抱いてきた。軒先があり、人がいて、ようやく「家」という概念が完成するのだ。中国人の家に対する感情は、決して鉄筋コンクリートやレンガだけで語り尽くせはしない。
百年前に海を越えて生活の糧を求めた「老華僑」の先達から、改革開放政策後に日本に渡ってきた「新華僑」の後輩まで、一代一代、華僑華人は異国の地を開拓し、努力して自身の「家業」を設立した。
業界基準のため、長期的発展のため、相互扶助のため、日本の華僑華人はさまざまな種類の協会と同郷会を設立し、それらは多種多様ではあるが、華僑華人と感情的にも物質的にも関係のある「家」関係の協会はなかったのである。
2021年10月8日、特別な業界の設立セレモニー「日本華僑不動産協会設立発表会兼2021年日本不動産投資フォーラム」が、東京・赤坂プリンスホテル所属の「ザ・クラシックハウス」で開催された。
本部が東京都港区赤坂にある日本華僑不動産協会の設立は、業界基準のために進路を明示し、また華僑華人の発展の歴史の空白を埋めるものであり、ランドマークや座標軸の意義と価値を残すものである。
公平、開放、提携、ウィンウィンの業界の協会設立は、市場の規範化というミクロな役割だけでなく、国際間の不動産業を強化し、建築や金融などの関連産業の交流、社会の成長を推進するというマクロ的意義をも持つ。

株式会社三和代表取締役社長の施盛大監事、株式会社名校教育グループ代表取締役の魏大比監事、株式会社日本新華僑通信社の呉暁楽代表取締役、華森社の郝文龍会長、誠品国際株式会社の金山千晶会長、三井住友信託銀行、大京不動産などの来賓もこの設立セレモニーに出席した。本誌編集長の蒋豊がセレモニーの司会を務めた。
セレモニーではまず、日本華僑不動産協会会長である、大成不動産ホールディングスの野村昌弘社長が登壇し、この在日華僑華人の歴史に残る一里塚である協会設立を厳かに宣言した。続いて、協会の副会長である豊臣商事株式会社の西園寺優真代表が以下のような祝辞を述べた。
中国人は賢く、眼力がありスマートで根性もあるが、ブルーオーシャンを見つけるたびに、蜂の巣のように群がって悪性の競争を引き起こしやすく、もともと繁盛していた業界もダメにしやすい。新型コロナの感染拡大で、国際間の人と物の流れが停滞していたなか、在日華人の不動産投資が逆に高騰したことは、華人の日本社会の安定性と持続可能な発展性に対する信頼性を示しただけでなく、中華の子供たちの祖国復興と富強に対する堅固な意志と心からの忠誠を体現したものだ。

続けて、大成不動産ホールディングスの野村昌弘代表取締役社長、鏈家地産日本支社の胡灏社長、大誠不動産の石川港代表取締役社長、本誌編集長の蒋豊が日本の不動産の成長トレンドについて討論を行い、「2021年日本不動産投資フォーラム」に珠玉の言葉を残した。
「日本では、住宅購入はアフターサービスの製品だ」、「日本では、住宅購入は財産の継承を考慮して、不動産信託サービスがトレンドである」、「日本では華僑華人が賃借人を経て不動産の持ち主になり、さらに自身の不動産を貸して大家になる三段階式の発展段階を経ている。これは海外華僑華人グループが日本社会に根を下ろしていることを意味し、この良好なトレンドを守る必要がある」、「日本では、不動産購入は一種の金融投資であり、この投資を実行する前に、長期の収益か短期の収益かの合理的分析と予測を行わなければならず、投資が回収できるだけではなく、収益があげられることを確保する」。
頭脳が激震し、金科玉条が頻発する不動産フォーラムは、華僑華人の不動産投資の誤りを指摘し、思考をクリアにしてくれ、来場者たちを大いに満足させた。

三和グループの施盛大会長が来場した来賓に向けて乾杯の音頭を取った。彼はユーモアたっぷりに、自身が最初に不動産を購入して1300万円のローンを組むときに手が震えたというエピソードを紹介し、今ではほぼ毎月不動産を購入するという楽しみがあると述べ、ここから華僑企業家の創業、起業、事業開拓の発展の道筋を浮かび上がらせた。
「ザ・クラシックハウス」は百年近い歴史を持つ欧風建築であり、美しい花壇や、青銅製の装飾品が散在し、すべてが建築と富、建築とサービス、建築と地位の関係をはっきり示している。主催者側の会場の選択には深い意図があるのではないだろうか。
偶然にも、10月7日の夜10時41分、首都圏ではマグニチュード6.1の地震が起きた。華僑華人が多く暮らす埼玉、千葉は震度が大きかった。同様に、設立された華人の不動産協会は日本の不動産市場を揺るがすことだろう。
新しい協会、新しい場所、新しい基準、新しい気概。中国の復興富強に伴い、華僑華人同胞の国際市場における役割はさらに重要になってくる。それらの好材料のすべてが、新型コロナ禍下で生まれた日本華僑不動産協会が、その足腰を鍛え、大きな屋根を作り、活力を高揚させ、華僑華人同胞に報いる助けとなるだろう。
